先日、お客様よりいただきました、大変興味深いこちらのご質問。
皆さんなら、どのようにお答えしますか?
「しつけをするときに、罰としてごはんを1食抜きにするという方法は良いのでしょうか?」
えー!それは可哀想!!
ごはん抜きはダメでしょ…
このような声が聞こえてきそうですね。
私はこのようにお返事させていただきました。
「犬寺子屋では、トレーニングでの誉めや罰と食事は切り離して考えています。」
理由は、犬の精神が安定した状態でないと、トレーニングしても意味がないから。
精神の安定には、早寝早起き朝ごはん+充分な運動が不可欠。
食事を含め、生命維持のための安心が確保されなければ、お勉強どころではありません。
人も同じですよね(^^)
犬寺子屋が、トレーニングに食べ物を使わない理由の一つでもあります。
ところが….
先程、皆さんが「可哀想」と思われたようなしつけ方。
トレーナーさんによっては、当たり前のように行われている方法であることも…。
そして、良かれと信じてされている飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
しつけ教室等に参加されたことがある飼い主さま。
「トレーニングにフードを使うので、朝ごはんは抜いてきてくださいね」
と、言われたことはありませんか?
トレーニングのためとはいえ、ワンちゃんにとっては1食分抜きにされているのと同じです。
「お腹すいた〜ごはんちょうだい〜」
こんな気持ちでしつけ教室に行ったところで、ごはんをもらうことしか頭にないワンちゃんに、本当に学んでほしい内容を身につけさせることができますか?
トレーニング中に与えたフードで1日に必要な栄養素は満たされるので、肥満に繋がるオヤツを使うよりは良い!という考え方もあるようですが…
問題はそこではないと犬寺子屋は考えます。
空腹のワンちゃんに対して、「できたらごはんあげるよ」というのは、裏を返せば「できなければごはん抜きだからね!」ということ。
これは可哀想ではないのでしょうか…。
あくまで私の主観ですが、これからお勉強頑張ろう!という子に対して、あまりにも残酷だと感じてしまいます。
本来普通に与えられるべきごはんに必死になっているワンちゃんの姿には、本能としての行動しか感じられず、心が痛みます。
フードやオヤツ自体を否定している訳ではありません。
フードは言うまでもなく大切な栄養源ですし、私もコミュニケーションや楽しみの一つとしてオヤツも与えます。
様々なトレーニング方法が提案されている今。
「叱ること」より、一見優しいように見えるしつけの方法。
本当にワンちゃんのためになっているしつけ方なのかな?という視点で、一度しつけの方法を見直してみませんか。
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