私が初めて「犬に優しいしつけ」という言葉を耳にしたのは、5〜6年前。
先住の柴くんを迎えたばかりで、まだまだトレーナーではなかった頃のことです。
犬に優しい…ってどういうことなんだろう。
叱らないこと?
嫌がることは回避?
何でも望みを叶えてあげること?
このような方法で解決できているワンちゃんも実際にはいるはずなので、決して間違いではないとは思います。
飼い主さんによっても、価値観は様々ですので、絶対的な正解は無いと思います。
しかし、意図せずとも、過去に犬にとって都合の良い、喜ぶようなことだけをし続けてしまった結果、愛犬の命を守ることができなかった私にとって。
本やネットでの情報、しつけ教室で得たものからは、ピンとくる答えはなかなか見つかりませんでした。
一飼い主として、本当に素朴な疑問として考え抜き、実体験から学び…。
ようやく一つの答えにたどり着きました。
犬寺子屋の考える「本当の意味で」犬に優しいしつけとは?
シンプルすぎますが…
「生涯にわたり愛犬を守れるもの」であるかどうか。
リードを付けると嫌がるワンちゃん…我が子なら安全のために手を引きませんか?
車移動にクレートを嫌がるワンちゃん…我が子なら安全のためにチャイルドシートに乗せませんか?
咬む吠えるワンちゃん…人に例えるなら刃物を向けたり暴言を吐いたりするのと同じです。我が子なら許しますか?
「家族の一員」とおっしゃるならば、我が子が他人に迷惑をかければ、当然責任を負わなければならないのは飼い主さんご自身です。
ワンちゃんと飼い主さんを守り、他者への配慮のためのしつけ。
これが「本当に」優しくて必要なしつけだと私は思います。
逆に、トイレやマーキングなど、犬のもつ習性が大きい部分に関しては、犬寺子屋は寛容です。
ワンちゃんによっては、トレーニングされたからといって努力でどうにもならないこともあります。
環境を整え、まず教えてみることは大切だと思いますが、困るなら人が工夫して柔軟に対応すれば良いものだと私は思っています。
将来介護が必要になり手がかかるかもしれません。
飼い主さんのご都合で、お世話が困難になる日が来るかもしれません。
その時に備えて、できるだけワンちゃんの負担が少なくなるように色々なことに慣らしておくこと。
これも「本当に」優しいしつけではないでしょうか(^^)
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