国語でよくある「この時の登場人物の気持ちを考えましょう」という授業。「そんなの作者に聞けばいいじゃん」と、小学生の頃は素直さのかけらもなかった、元教師の犬寺子屋です。笑
そんな私ですが、犬の気持ちを理解したり、心情を読み取るのは、とても興味深く楽しいと日々感じております♪
犬と向き合う時には、目の前の犬が今、どんな気持ちでいるのか?どんな心理状態でいるのか?ということを常に意識しなければなりません。
犬は、自分の感情をとても豊かに表現してくれる生き物です。
しつけ本やネット等の情報でも「このような仕草を見せたらこういう気持ち」というのはよく書かれており、大まかな傾向としては間違っていないと思います。
しかし、それをマニュアルとして全てのワンちゃんに当てはめて解釈するのは、ちょっと短絡的です。
当然ですがワンちゃんにもそれぞれ個性がありますし、一見同じ仕草に見えても見方やその時の状況によって解釈を誤ってしまい、事故に繋がることもあるので注意が必要です。
一番犬の気持ちがわかりやすそうな「尻尾の振り方」ひとつを例に挙げても、振り方の微妙な違いで友好的な場合と逆の場合があります。
尻尾の状態だけでなく「耳の向き」「目の表情」「鼻のシワ」「頭の高さ(低さ)」「さわった場合の筋肉の緊張具合」「声」などなど…ワンちゃんからは常に多くの感情を表すサインを出しています。
これらのサインからワンちゃんの気持ちを正しく察するコツは、”一部分だけでなく全体を見て総合的に判断すること”です。
ただ、少し扱いが難しいワンちゃんとかかわる時に一番頼りになるのは、それらのサインを考慮しつつも最終的には「自分の感覚」だと感じています。
もっと言うと「ワンちゃんが発している全体的な雰囲気から心情を感じ取る」という感覚です。距離感を図るということに近いかもしれません。
分かりやすく大胆に気持ちを表現してくれる子はいいのですが、そんな子ばかりではありません。感情表現が控えめな子の気持ちを置いてきぼりにしてはいけません。
我が家の柴犬は、嬉しいときの感情表現がとても控えめでわかりにくいです。
そのくせ、ちょっと叱られるとパニックに陥り、ヘラヘラ笑っているような表情になります。シャンプー、耳掃除など苦手な事でも同じような表情になります。
叱ったあとの行動を見ていると、明らかに叱られたことは理解しています。しかし、そこに気付かず「ヘラヘラ笑っている→叱られたことを理解していない!」と捉えてしまい、さらに叱ってしまうと、犬らしさを全く無くした”廃犬”にしてしまう危険性があります。
飼い主さんの心情も、言葉にしてワンちゃんにストレートにぶつけると、意外とワンちゃんなりに空気を読み察知すると思います。笑
犬の感情のサインを読み取ろう!ということはよく言われますが、それなら人の感情だって色々あることをワンちゃんにももっともっと伝えていけば良いのではないでしょうか。
型にはまった事を教えることにとらわれるより、ワンちゃんとの心の交流をしっかり楽しんでみてくださいね。
とても楽しいですよ!U^ェ^U